薬膳とは何か?どこよりも分かりやすく徹底解説!!

薬膳とは何か? 実体験
どこよりも分かりやすい薬膳講座

皆さん、こんにちは。

国際薬膳師の朔太郎(さくたろう)と言います。

今日から当ブログでは薬膳にまつわるアレコレをまとめていくつもりです。

薬膳って、少し取っ付き辛いというか分かり辛いイメージがありますよね?

その難しそうだと思う気持ちを解消し、少しでも薬膳を日常に取り入れて欲しいと考えています。

そもそも薬膳とは何なのでしょうか?

ここでは薬膳の概要を出来るだけわかりやすくまとめていきます。

それでは本題に移りましょう!

 

この記事の概要

薬膳とは古代中国から現代まで続く経験的な学問の事
元々はエリート層のための教養として使われていた
薬膳の目的は体のバランスを取る事!
特徴は以下の通り
・陰陽学説
・五行学説
・五臓六腑の概念
・四気五味の概念
・六気の概念
さて、流れが分かったところで本題に入っていきましょうー!

薬膳とはなにか?

薬膳は古代中国から現代まで続く経験的な学問です。

調理に関する技術ではなく、学問であるという点が特徴なんですね。

元々は古代のエリート層の教養として使われていた経緯があります。

その為に文学や哲学など総合的な教養が含まれているのだとか。

薬膳の目的は体のバランスを取る事、これだけです。

様々な難しい理論も確かにあります。

しかし、その目的は体のバランスを取り、良い状態を保つ事です。

ここだけ分かっていれば中医学の全体像が見えやすくなりますよ。

薬膳は東洋医学(正式には中医学)の一部です。

他には鍼灸や整体などがあります。

実は中医学は全て同じ基礎理論を持っているんです。

それを陰陽五行学説と言います。

陰陽五行学説から薬膳、鍼灸、整体、建築、哲学、文学まで生まれました。

まずは陰陽五行学説から確認していきましょう。

陰陽学説、五行学説を合わせて陰陽五行学説と言っています。

最初は陰陽学説から掘り下げましょう。

 

薬膳の特徴1 陰陽五行学説

さくたろう
さくたろう

陰陽五行学説については別の記事で解説してるよ!

気になる人はそちらを参考にしてね!

陰陽五行学説を徹底解説!薬膳の基本を押さえよう!
さくたろう 国際薬膳師の朔太郎です! たまも 朔太郎くんの先生、玉藻です。 薬膳の基礎理論とされるものの中にある陰陽五行学説。 これって本当に奥が深い理論...

 

薬膳の特徴2 五臓六腑

五臓六腑とは気、血、津液(水)を生み出し、それを全身に運搬する機能を持つものとされています。

五臓=肝、心、脾、肺、腎
六腑=胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦(さんしょう)
気、血、津液(水)を生み出すのが五臓、それを受け取り運搬するのが六腑の役割です。

五臓六腑は陰陽五行学説に基づいて関係性が決められています。

まずは画像を見てみましょう。

薬膳とは何か? 五臓六腑の対応表

五臓六腑も陰陽五行に基づいて関係性が定まっている

例えば肝に問題が出て来るとその表裏関係にある胆も機能が低下し、決断力が鈍るなどの影響が出ます。

それぞれの五臓六腑には独特の役割と機能がありますが、ここでは解説するのを控えます。

1つ解説するだけでも1記事分くらいにはなってしまいますから……。

もっと詳しく知りたいという方に向けて記事を作りますので、それまでお待ちくださいませー。

薬膳の特徴3 四気五味

食べ物(食薬や中薬)には4つの気と5つの味がある、と中医学では考えます

四季=寒性、涼性、熱性、温性
五味=酸味(さんみ)、苦味(くみ)、甘味(かんみ)、辛味(しんみ)、鹹味(かんみ)
※鹹=塩味
これを合わせて四気五味と言います。
暑い時期や熱の症状が出ている時には寒性、涼性のもの、寒い時期や寒さの症状が出ている時には熱性、温性のものが適応するんです。
こうやって体のバランスを整えるのが、薬膳の目的です。
五味は陰陽五行学説に対応しているので、まず画像を見てみましょう。
薬膳とは何か? 四気五味について

五味も陰陽五行に対応している

例えば酸っぱいものは肝にアプローチ出来る味と考えられています。

それと同様に苦いものは心、甘いものは脾、辛いものは肺、塩味のものは腎にアプローチ出来るという事です。

疲れている時って甘いものが欲しくなりますよね?

あと辛いものを食べると元気になるとか。

それも実は四気五味に基づいて考えると合理的なんですよ。

正確に言えば四気には平性があり、味には淡味(甘味と併称される)があるので、五気六味と言われる事もあります。

五味には効能がありますから、そちらも簡単に掘り下げておきしょう。
酸味=収斂(しゅうれん)固渋(こじゅう)生津
脱落症状を改善、汗を止めたり、津液(水)を生み出す
苦味=瀉下(しゃげ)燥湿(そうしつ)清熱、解毒
熱を鎮める、便通を改善、解毒、水の代謝異常を改善
甘味=補益(ほえき)和中(わちゅう)緩急(かんきゅう)
疲れを改善、虚弱を補う、脾胃の調整、痛みを和らげる
辛味=散寒(さんかん)行気(こうき)活血止痛(かっけつしつう)
体を温める、気血の流れを改善、痛みを止める
鹹味(かんみ)=軟堅(なんけん)散詰(さんけつ)瀉下(しゃげ)
堅いものを柔らかくする、固まりを解消させる、便通を良くする
さて、五味について掘り下げたところで、次は四気に関係する六気(ろっき)についても確認していきましょう。

薬膳の特徴4 六気

六気とは自然界に存在する6つの気の事であり、万物の生長、発育、成熟に不可欠なものとされています。

その種類は風、暑、火、湿、燥、寒の6つで自然界に存在するのは暑だけです。

その他の気は体内からも生まれるとされています。

人体に悪さをするようになると「邪」という文字が付くんですよね。

例えば風邪(ふうじゃ)、火邪(かじゃ)という感じです。

ちなみに外から入って来た邪気を外邪、内から生まれたものは内邪と呼びます。

風邪の場合は外風、内風のように呼ばれるんですね。

六気も陰陽五行に対応しているので図で確認をしてみましょう。

薬膳とは何か? 六気と季節の対応

季節と六気が対応している

季節別に強まる六気を確認します。

春は風、梅雨は湿、夏は暑、火、秋は燥(乾燥の事)、冬は寒が強まります。

ちなみに風は一年中あるものとされ、風寒、風熱などの邪気で体調不良を起こす事もあるんですね。

あくまでも強くなる時期と季節が対応しているのだと考えてください。

理論的な説明を始めると本当に長くなりますので、ここで切り上げておきましょう。

まずはこうした特徴を持っているのが薬膳なのだと思ってください。

さて、最後に西洋医学との決定的な違いを見てみましょう。

 

西洋医学との違い

西洋医学は問題のある部分を見て、中医学は人全体を見る医学と言われています。

薬膳を含む中医学の場合には体のバランスを取る事を目的としています

再度、陰陽五行学説の図を見てみましょう。

例えば肝の具合が悪い場合、隣り合っている腎、心や向かい合う肺、脾との関連を見ていき、どこが不調の原因なのかを探っていくんですね。

なので、人の心まで含めた全体を観察し、適切な対応で以ってバランスを取ろうとするのが薬膳を含む中医学の考え方になります。

またその人が過ごしている環境や六気との関連で季節なども考慮するんです。

西洋医学の場合には不調を起こしている部分を観察し、そこを改善するという局所的な見方を取ります。

例えば痛み止めを飲むと胃が荒れるので胃薬が同時に出される、というように局所的に改善しようと思うと他に弊害が出るケースもあるんです。

 

薬膳に関する個人的な思い

だからと言って中医学の方が西洋医学より優れている、という話ではありません!(超重要)

西洋には西洋の、東洋には東洋の歴史と伝統があり、医療に携わる人々は常に人を苦しみから救おうと尽力してきました。

どちらも素晴らしいもので、どちらにも長所と短所があるんです。

私は薬膳を日常に取り入れ、自分や周りの人達の健康に資するよう知識を広めたいと考えています。

それと同時に中医学に携わる人の、西洋医学に対する批判的な態度に悲しくなる事が多いです……。

確かに西洋医学には悪いところもあるでしょう。

それと同時に中医学にも欠点はあります。

どちらも素晴らしいものであるという認識を失ってしまうと、薬膳は西洋医学や他人を攻撃する道具になります。

 

 

あなたは、どうして薬膳に関心を持ったのですか?

 

 

西洋医学を批判する為でしょうか?

無知な人を見下す為でしょうか?

誰かを攻撃する為に薬膳に関心を持ったのですか?

自分の体調を整えたい。

大切な人の健康を守りたい。

苦しい思いをしている人に手を差し伸べたい。

そう思って薬膳に関心を持ったのではありませんか?

 

 

 

私はその気持ちを絶対に失ってほしくありません。

知識や技術は包丁と同じなんです。

扱い方を間違えれば致命傷を与える凶器へと変わります。

薬膳をやり始めようとした時の気持ち、決して忘れないでください。

 

まとめ

今回の記事を簡単にまとめてみましょう!

薬膳とは古代中国から現代まで続く経験的な学問の事
元々はエリート層のための教養として使われていた
薬膳の目的は体のバランスを取る事!
特徴は以下の通り
・陰陽学説
・五行学説
・五臓六腑の概念
・四気五味の概念
・六気の概念
今回の記事でもっと深く説明したいところが山のようにあります。
その点は別の記事でまとめていく事にしましょう!
最後までご覧くださり、ありがとうございました!

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