中医学とはなにか?特徴について徹底解説します!!

理論や症状
たまも
たまも

朔太郎くんの先生、玉藻です。

さくたろう
さくたろう

薬膳ってすごく面白いので、みんなに勧めてるんですよ!

たまも
たまも

それは良い事ですね。

自分で健康管理できるようになる人が増えて欲しいです。

さくたろう
さくたろう

でも、薬膳を勧めると「それなに?」って言われる事も多いんですよねぇ……。

たまも
たまも

中医学とは何か? を説明するのは確かに大変そうですね。

さくたろう
さくたろう

馴染みのあるものにするためには、中医学とは何かを説明しなければいけないですよね……。

 

たまも
たまも

ここで練習してみてはいかがですか?

今日は分かりやすく中医学の解説をしてみましょう。

さくたろう
さくたろう

(それはそれで面倒だなぁ……)

たまも
たまも

心の声、聞こえますからね、私には。

さくたろう
さくたろう

分かりました、解説させて頂きます!

この記事の概要

さくたろう
さくたろう

中医学の特徴的な部分、概念について簡単にまとめてみるね!

  • 整体観念
  • 予防医学
  • 弁証論治
  • 陰陽五行
  • 四気五味
  • 病因学説
  • 七情
  • 津液
  • 四診
  • 八綱弁証

さて、では早速本題に入っていきましょう!

 

中医学とは何なのか?

中医学とは中国医薬学の略称であり、紀元前からの知識の集積によって成り立っている学問です。

独自の診断法や整体観念などを持ち、西洋医学とは異なる医学でもあります。

中国では西洋医学を学んだ西洋医師と、中医学を修めた中医師の2種類が国家資格になっているんです。

日本ではまだ国家資格として認められていませんが、民間療法などに取り入れられる事も多く、中医学は身近なものだと言えます。

さくたろう
さくたろう

これから中医学の特徴をバーッと解説していくよ!

まずは整体観念から見ていこう!

 

中医学とは?1 整体観念 自然

たまも
たまも

整体観念は中医学の特徴的な概念の1つです。

整体=統一性、完備性という意味で使われます。

整体観念で重要なポイントは自然、人体、社会環境です。

中医学では「天人合一(てんじんごういつ)」と言って、自然と人が密接に繋がり、人は自然の影響や環境によって変化すると考えています。

これは非常に特徴的な考えです。

例えば人は気候、季節の影響、地理的条件(日照時間等)の影響を受けます。

自然に順応していれば問題は起こらず、適応できないと不調が起きてしまうんです。

 

中医学とは?2 整体観念 人体

中医学とは? 人体の整体観念について

全てのものは繋がっている

さくたろう
さくたろう

人体の統一性も中医学の特徴的な考えなんだよ!

例えば中医学でよく出て来る五臓六腑(ごぞうろっぷ)という言葉があります。

肝、心、脾、肺、腎が五臓、胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦が六腑です。

五臓六腑は全て繋がっており、それぞれがそれぞれを支え、補っています。

体のバランスが取れている状態(例えば五臓六腑が正常に機能している状態)であれば問題は起こらず、逆にどこかにバランスの崩れがあると不調が起きると考えているんです。

これが人体における整体観念となります。

 

中医学とは?3 整体観念 社会環境

さくたろう
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中医学では社会環境の影響も非常に重要視するんだよ!

例えば貧富などの差によって人体に与える影響が変わって来ると考えます。

生活が豊かになれば肥満になりやすく、貧しくなれば痩せやすいという感じですね。

現代に当てはめると仕事上の問題、経済、家庭内、老後等々の問題が人体に影響するという事です。

どのような社会環境の中にいる人なのかによって、対応の仕方に変化が出て来る事もあります。

 

中医学とは?4 予防医学

さくたろう
さくたろう

中医学には未病先防(みびょうせんぼう)と言って、病にかかる前からケアするという考えがあるよ!

通常、病にかかってからケアをするものですが、中医学では未病という考えがあります。

未病とは病にかかる前段階の事なんです。

病にかかる前段階でケアをする事で悪化を防ぐというやり方を取ります。

人それぞれの体質を把握し、体質を強化していく事によって病を防ぐのも中医学独特の考えですね。

 

中医学とは?5 弁証論治(オーダーメイド)

中医学とは? 弁証論治について

自分専用って嬉しいポイント

弁証論治も中医学に独特のものであり、その人の症状や体質、置かれている環境など諸々を考慮し対応を決めるというものです。

薬膳について考えてみると、使う素材や配合などを人に合わせて変えていくという形になります。

その為にオーダーメイドで対処法を決めていく事なり、1人1人に対して非常に丁寧できめ細かいケアが出来るのです。

さくたろう
さくたろう

オーダーメイドだと使う側も安心するよね!

 

中医学とは?6 陰陽五行、四気五味、病因学説等

中医学の特徴として名高い陰陽五行、四気五味、病因学説等については非常に複雑なのでこちらの記事にまとめてあります!

ご関心のある方は是非どうぞ!

薬膳とは何か?どこよりも分かりやすく徹底解説!!
皆さん、こんにちは。 国際薬膳師の朔太郎(さくたろう)と言います。 今日から当ブログでは薬膳にまつわるアレコレをまとめていくつもりです。 薬膳って、少し取っ付き辛いというか分かり辛いイメージがありますよね? その難し...

 

中医学とは?7 病因学説 七情について

たまも
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七情とは怒、喜、憂、思、悲、驚、恐の7つの感情をまとめた言い方です。

中医学では七情の状態が臓腑、気の流れに影響するという考えがあります。

例えば怒りは気の流れを逆にしたり、憂いは気の流れを滞らせると考えているんですね。

ですので、臓腑や季節だけではなく人の感情まで包括的に判断材料にしています。

こうした点も中医学の特徴だと言えるでしょう。

 

中医学とは?8 精気血津液神学説 精について

中医学では精、気、神を三宝と呼び、非常に重要視しています。

精と気は体の生命活動に資するもの、神は精神を象徴しているものです。

さくたろう
さくたろう

精は生命活動を行うために必要な、最も原始的、基本的な物質だと考えられています。

精にはいくつかの意味が包含されているんです。

簡単にまとめてみましょう。

  1. 生殖機能
  2. 臓腑の精
  3. 水穀(食べ物)の精

この精には3つの意味が含まれています。

精の作られ方は2種類あるんです。

1つ目は先天的に授かっている精は腎に貯蔵され、これを先天の精と言います。

2つ目は後天的な精とは食べ物から得られる栄養分であり、これを後天の精と呼ぶんです。

精の役割は4つあります。

  1. 生命の維持と繁殖
  2. 身体の滋養
  3. 気、血の化成
  4. 神に化成
たまも
たまも

生命活動を行う際に精はとても重要な事が分かりましたね。

次は気について確認していきます。

中医学とは?9 気

中医学とは? 気とは何か?

気の流れはすごい重要!

さくたろう
さくたろう

古代では気が自然界を構成する最も原始的でな物質であり、気の運動変化によって自然界の全てのものが誕生すると考えていたんだよ!

気には4つの種類があります。

元気(げんき) 生命の原動力とされており、腎の精気、食べたものの栄養分から作られる
宗気(そうき) 食べ物の栄養分+空気によって生成される気であり、胸の辺りに溜まっている
営気(えいき) 営気と呼ばれ、これは食べ物の栄養分から生まれ、体内を滋養する
衛気(えき) 食べ物から得た栄養分の活力のあるものが体表などを守る

気は腎の精気、食べ物からの栄養分、肺の呼吸により生成されます。

その作用は発育、体温の維持、外邪の侵入を防ぎ、精、気、血、津液を生成擦ろと同時に、体内を滋養するという非常に幅広いものなんです。

某プロレスラーが「元気があれば何でも出来る」と言っているのはあながち嘘ではないかもしれません。

中医学とは 友情出演

友情出演してくださったAさん

 

中医学とは?10 血

さくたろう
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血は人体を構成する基本的な物質で、最も深く関わっているのは心です。

血の作られ方は3つありますので、簡単にまとめてみましょう。

  1. 腎に貯蔵されている精から作られる(精血同源)
  2. 食べ物の栄養分から作られる
  3. 体の体液から作られる(津血同源)

血の役割は含まれている栄養素を体内に巡らせ、精神状態を整える点にあります。

血の流れが悪くなると体の動きが鈍くなり、反応が鈍重で、意識がぼんやりするんです。

特に女性が血の問題を抱えやすいですね。

 

中医学とは?11 津液(しんえき)

中医学とは? 津液について

津と液は別のもの!

さくたろう
さくたろう

津液(しんえき)とは体内にある血を除く液体の総称であり、生命活動を維持する基本的な物質だと考えられています。

 

津液と一言で言う事が多いのですが、津と液はそれぞれ違うものです。

津は霧のような希薄な液体で流動性があり、体表や皮膚、筋肉などに分布しています。

液は濃い液体であり流動性が少なく、関節や骨髄、臓腑に分布している液体です。

作られ方は5つあります。

  1. 食べ物の栄養から作られる
  2. 小腸で食べ物が水分と津液に分けられ作られる
  3. 大腸で便からの水分を再吸収し作られる
  4. 肺気、腎気の帰化作用によって津液の生成を助ける
  5. 津血同源の理論から、血から津液が作られる

 

中医学とは?12 神

たまも
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神は精神的な活動、思考能力、集中力、情緒、性格などの心理活動の象徴とされています。

精、気、血、津液が充実すると神も良い状態になるのです。

神は生命活動の盛衰を如実に示すとされ、元気かどうかの指標にもなります。

精、気、血、津液の代謝を調節し、穏やかな精神状態や情緒を保つ機能もあるんです。

神は精、気、血、津液から作られます。

体の状態が総合的に良好かどうかを見極める目印のようなものですね。

 

中医学とは?13 診断学 四診

さくたろう
さくたろう

中医学で特徴的なのは診断方法!

四診(ししん)と呼ばれる診断法がとても有名だよ!

四診とは4つの診断法をまとめた言い方です。

  1. 望診=目で見て観察
  2. 聞診=耳と鼻によって声と匂いを観察
  3. 問診=相手やその家族に症状などについて尋ねる
  4. 切診=脈や患部に触れて観察

四診とはこの4つをまとめたものになります。

その他、中医学では舌診という舌の観察によって症状を見極める診断法も使うんですよ。

中医学は人を総合的に観察するので、診断をする時にも確認するポイントがとてもたくさんあります。

 

中医学とは?14 八綱弁証(はっこうべんしょう)

中医学とは? 八綱弁証について

まずは八綱弁証を使えるようになろう!

たまも
たまも

八綱弁証とは症状を8つの症候に分けて考える方法の事です。

8つの分類を簡単にまとめましょう。

表証 外患病の初期段階
裏証 外患病の後期段階、慢性的な症状
寒証 寒さによる不調
熱証 熱による不調
実証 臓腑機能が強く、強い邪気が侵入した状態
虚証 正気の不足、臓腑機能の減退によって起きる不調
陰証 裏証、寒証、虚証をまとめたもの
陽証 表証、熱証、実証をまとめたもの
さくたろう
さくたろう

実際は8つに大別したものの中からさらに細かく症状を見ていくという事になるよ!

八綱弁証は基本中の基本という事だね!

まとめ

さくたろう
さくたろう

中医学の特徴的な部分をまとめてみるね!

  • 整体観念
  • 予防医学
  • 弁証論治
  • 陰陽五行
  • 四気五味
  • 病因学説
  • 七情
  • 津液
  • 四診
  • 八綱弁証
さくたろう
さくたろう

久しぶりに中医学の基本を復習して、忘れているところがあると痛感しました……。

たまも
たまも

確かに幅広いですし、毎日使っていないと忘れてしまいますね。

さくたろう
さくたろう

でも、もう国際薬膳師として活動しているので、完全に暗記していないとだめですね!

たまも
たまも

その調子です。

勉強も実践も両方大切にしていきましょうね。

さくたろう
さくたろう

はい!

今日も最後までご覧くださり、ありがとうございました!

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