薬膳料理のレシピを症状別に解説!すぐに作れる薬膳料理はこれ!

薬膳料理のレシピ 理論や症状
たまも
たまも

朔太郎くんの先生、玉藻です。

さくたろう
さくたろう

先生、薬膳料理を家で作る場合ってどんな事に気を付けたら良いのでしょうか?

たまも
たまも

国際薬膳師のセリフとは思えませんね。

さくたろう
さくたろう

僕が作るんじゃなくて!

専門家じゃなくても薬膳料理を作れるようになりたいっていう人も結構いるんですよ!

たまも
たまも

気を付けるのは素材の選び方や効能を把握する事、そして七情を理解し配合などにも気を付けوين درستي عربي؟تمام والله! بتحكي عربي مظبوط.‏

さくたろう
さくたろう

(専門家以外分からないよ、そんなの……)

たまも
たまも

専門家以外に分からないって思いましたよね?

それならご家庭で作るならレシピを覚えてしまうと良いですよ。

レシピを知っていれば、細かい知識を学ぶ必要はありません。

さくたろう
さくたろう

なるほど!

じゃあ、今回は薬膳料理のレシピを紹介していきましょう!

今回参考にする書籍は本草薬膳学院の学院長、辰巳洋先生の「薬膳の基本」だよ!

 

記事の概要

さくたろう
さくたろう

まずはこの記事の概要からどうぞ!

  • 薬膳料理を作るなら素材の持っている効能を知ると良い
  • 最初はレシピだけ覚えておけば、自然と効能が頭に入る
  • 薬膳茶は作りやすいので初心者にもおすすめ

それでは本題に入っていきましょうー!

 

薬膳料理のレシピ1 発汗作用で熱を取る

たまも
たまも

寒い時期の風邪、風邪の初期症状が出ている時には発汗作用で熱を取る方法が有効です。

主に使うのは解表(げひょう)類となります。

ではレシピを見ていきましょう。

葱と生姜のスープ

材料

  • 葱の白い部分
  • 生姜(チューブでOK)
  • 胡椒
  • お椀1杯半程度の水

作り方

  1. 葱の白い部分を1本の半分程度刻む
  2. 水、刻んだ葱、生姜チューブ3~4㎝ほどを小鍋に入れ火に掛ける
  3. 沸騰してから5分程度煮て、胡椒を振れば完成
さくたろう
さくたろう

僕も冬の時期、悪寒がしたり寒さで熱を出した時にはいつもこれを作っているよ!

背中のこわばりが一気に緩んで、悪寒がしなくなるんだよね!

調味料が胡椒だけというのは驚く人もいるでしょう。

薬膳料理は美味しさを求めて作るものではなく、効能を求めて作るものです。

ですので、味を調えるよりも効能を優先します。

最初は狙った効果を持つ食薬、中薬だけを使うようにして見ましょう。

 

薬膳料理のレシピ2 熱を冷ます

たまも
たまも

夏などの暑い時期、熱の症状が出ている時や熱を出す外患病の後期段階などに、体を冷やして熱を取る方法が有効です。

主に使うのは清熱類となります。

レシピを見ていきましょう。

緑豆ごはん

材料

  • 緑豆(りょくず) 50g
  • 米 2カップ

作り方

  1. 緑豆は3時間ほど水に浸す
  2. その後、研いだ米に混ぜて炊けば完成

緑豆には熱を取る作用があり、お米には気を養う効果があります。

夏バテなどにとても良いレシピですね。

その他にも熱を冷ます効能を持っている食薬にはトマト、キュウリ、セロリ、白菜、リンゴなどがあります。

トマト、キュウリ、リンゴでサラダを作るというのも良いでしょう。

 

薬膳料理のレシピ3 むくみなどの水の代謝改善

薬膳料理のレシピ むくについて

トウモロコシは利尿作用で水を排出

さくたろう
さくたろう

これから紹介するのはむくみや下痢など、水分の代謝異常が起きている時に使えるレシピだよ!

主に使うのは去湿(きょしつ)類!

とうもろこしのスープ

材料

  • スイートコーン缶1つ
  • ソラマメ 8個
  • 玉ねぎ 半分
  • 陳皮 3g
  • 水4カップ
  • 塩少々

作り方

  1. 玉ねぎを薄く切る
  2. ソラマメには切り込みを入れ、軽く茹でておく
  3. スイートコーン缶、玉ねぎ、陳皮、水を入れ煮立たせる
  4. 塩で味を調え、最後に茹でたソラマメを飾って完成

トウモロコシ、ソラマメには水分の代謝を良くする作用が含まれています。

梅雨やむくみの解消をしたい時にはとても良いレシピです。

むくみを避けるためには生ものや冷たいもの、塩辛いものは避けると良いでしょう。

 

薬膳料理のレシピ4 体を芯から温める

さくたろう
さくたろう

冷え性などの症状を緩和するレシピを紹介するよ!

主に使うのは温裏(おんり)類だよ!

鮭とニラのスープ

材料

  • 鮭 150g
  • ニラ 1束
  • 葱 40g
  • 生姜 10g
  • 水 4カップ
  • 紹興酒 こさじ1
  • 塩、胡椒 醤油 少々
  • 水溶き片栗粉

作り方

  1. 鮭は7㎜~8㎜程度のそぎ切りにし、塩少々、紹興酒こさじ2で下味をつける
  2. 葱は薄く斜めに切り、生姜は千切り
  3. 沸騰したお湯で鮭をさっと湯通しする
  4. 鮭、ニラ、生姜、ネギ、水を鍋に入れ煮立たせる
  5. その後、調味料を入れ、最後に水溶き片栗粉でとろみをつけて完成

鮭とニラ、胡椒には体を温める効果があります。

その他、唐辛子、シナモン、黒砂糖なども体を温めてくれるので適宜使ってみると良いでしょう。

香辛料が多いので使いすぎには注意してください。

 

薬膳料理のレシピ5 落ち込みなど心の不調改善

たまも
たまも

気の巡りが悪い状態を気滞(きたい)証と言います。

気の巡りを整えてくれるものは理気(りき)類です。

早速レシピを見ていきましょう。

陳皮と紅花のお茶

材料

  • 陳皮 こさじ1
  • 紅花 2g程度
  • 水 150㏄

作り方

  1. 鍋に材料を入れ、煮立たせる
  2. 5分程度すれば完成
さくたろう
さくたろう

これ、僕が一番よく作る薬膳茶だよ!

簡単ですぐ作れるから重宝するよ!

陳皮は理気、紅花は活血化瘀(かっけつかお)の効能を持っています。

中医学では気と血は同時に流れるとする「気血同行」という理論があるんです。

ですので、気を流すと同時に血の流れも良くすると効果が高まります。

作り方も簡単で、材料も少なくて済みますから、ぜひ作ってみてください。

気滞による便秘解消効果もあります。

 

薬膳料理のレシピ6 血流改善

たまも
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血流の改善によって冷え、貧血、痛みの緩和が出来ます。

早速レシピを見ていきましょう。

姜黄ごはん

材料

  • うるち米 2カップ
  • 姜黄 6g
  • 紹興酒 大匙1

作り方

  1. うるち米は研いでおく
  2. 姜黄は2カップの水に浸し、その後水量が半分になるまで煮てから濾す
  3. うるち米を炊飯器にセットし、姜黄を煮た汁を加え所定の水量まで水を足す
  4. 紹興酒を加えて炊く

姜黄には経絡を温め血流を良くする温経活血(おんけいかっけつ)の効能があります。

お茶やスープなどにも姜黄を使う事が出来ます。

基本的に体を温めてくれるものと一緒に使ってみましょう。

また理気類とも相性が良いので、先ほど紹介した陳皮やたまねぎ、お蕎麦を同時に使うとさらに良いですよ。

 

薬膳料理のレシピ7 食欲不振、胃もたれを改善

薬膳料理のレシピ 胃もたれについて

気の流れが悪くなると、胃も不調になる

さくたろう
さくたろう

次は胃もたれや食欲不振を改善してくれるレシピを紹介するよ!

陳皮とプーアルのお茶

材料

  • 陳皮 3g
  • プーアル茶 3g
  • お湯 1カップ

作り方

  1. 温めた茶碗に陳皮、プーアル、お湯を入れ5分ほど蒸らせば完成
たまも
たまも

薬膳茶は手軽に作れるので初心者向けでもあります。

陳皮は気の流れを整える作用と同時に体を温める作用があります。

プーアル茶にも体を温める作用があり、それによって気の流れを整える事が出来るんです。

これによって食欲不振、胃もたれ、吐き気など気の流れの不調を改善します。

さくたろう
さくたろう

薬膳を作ってみたいなら最初は薬膳茶がお勧めだよ!

手軽に作れる上に効果を感じやすいからね!

 

薬膳料理のレシピ8 咳を止める

さくたろう
さくたろう

次は咳の症状を改善するレシピだよ!

秋には特におすすめ!

銀耳と梨のデザート

材料

  • 銀耳 6g(白キクラゲ)
  • 梨 1つ
  • 水4カップ
  • ハチミツ 大匙1
  • ミントの葉 少々

作り方

  1. 銀耳を水で戻す
  2. 梨は皮をむき、一口大に切り分ける
  3. 銀耳を水4カップで柔らかくなるまで煮る
  4. 梨、ハチミツを加え10分間に続ける
  5. 最後にミントの葉を乗せて完成
たまも
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咳の症状は乾燥によって出る事が多いです。

秋には乾燥が強くなるのでこのレシピがお勧めですよ。

銀耳には体を潤し、肺を補う効果があります。

梨は清熱類に含まれていますが、体を潤し乾燥を癒す効果も含まれているんです。

ですので、銀耳と梨を同時に使うと良いでしょう。

素材の持っている効能を合わせる事で効果を高めるのが薬膳料理の肝です。

 

薬膳料理のレシピ9 血液の量を増やす

さくたろう
さくたろう

次は貧血や冷えなどの症状を緩和するレシピを紹介するよ!

主に女性向けのレシピです!

大棗(たいそう)と竜眼肉のデザート

材料

  • 竜眼肉 20g
  • 大棗 8個
  • 赤ワイン 4分の1カップ
  • ハチミツ 適量

作り方

  1. 大棗は柔らかくなるまで水で煮る
  2. 竜眼肉を赤ワインのアルコールが飛ぶまで煮て、柔らかくする
  3. その後、柔らかく煮た大棗を加え、最後にハチミツで味を調えて完成
たまも
たまも

大棗は気を補う作用、竜眼肉は血を補う作用を持っています。

どうして血だけではなく気も養う必要があるのでしょう、朔太郎くん?

 

さくたろう
さくたろう

血は気の母、気は血の帥だからです!

※「血は気の母、気は血の帥」とは気が血を生み、気が血管、血流を管理する、血が気を運ぶなどの関係にあるという意味

血を養う素材と気を養う素材はよく同時に使われます。

それは相互に切っても切れない関係を持っているからです。

ですので、気と血は同時に養うものなのだと思っていてください。

これは他の薬膳料理を作る際にも応用できる考え方です。

さくたろう
さくたろう

気を養う素材はうるち米、もち米、鶏肉、ジャガイモ、桃などがあるよ!

たまも
たまも

血を養う素材はホウレンソウ、豚のレバー、ブドウ、ニンジンなどがあります。

 

薬膳料理のレシピ10 疲労回復

薬膳料理のレシピ 疲労回復について

疲労回復は補気類がよく使われる

さくたろう
さくたろう

次は疲れやすい、息切れ、めまい、何もしていないのに汗がにじむ状態を改善するレシピだよ!

鶏肉とジャガイモのスープ

材料

  • 鶏肉 200~300g
  • ジャガイモ 1個
  • 人参 1本
  • 水 4カップ
  • 塩、胡椒 少々

作り方

  1. 鶏肉、ニンジン、ジャガイモは食べやすい大きさに切る
  2. 鶏肉の表面を炒める
  3. 水を入れた鍋に材料を加え、中火で20分程度煮込む
  4. 素材に十分火が通ったら塩、胡椒で味を調えて完成

鶏肉、ジャガイモは気を養い、ニンジンは血を養う食薬です。

非常に身近で、使いやすい素材なので効能も覚えておくと良いですよ!

たまも
たまも

気を養う中薬を使いたい場合には大棗や黄耆(おうぎ)人参(にんじん)などを選ぶと良いでしょう。

 

薬膳料理のレシピ11 冷えによる腹痛、腰の痛みの改善

さくたろう
さくたろう

冷えが悪化している状態は陽虚(ようきょ)証と言うんだよ!

陽虚証による腹痛、腰の痛みを改善するレシピを伝えるね!

牛肉としし唐の炒め物

材料

  • 牛肉 240g
  • しし唐 12本
  • クルミ 4個
  • ニンニク 10g
  • 葱 80g
  • 生姜 10g
  • 赤唐辛子 1本
  • 醤油 大匙1
  • 紹興酒 こさじ2
  • 水溶き片栗粉 適量
  • 油、塩コショウ 少々

作り方

  1. クルミを乾煎りし、砕いておく
  2. ニンニクはすりおろす
  3. 葱、生姜、赤唐辛子はみじん切り
  4. しし唐は種を取り、千切り
  5. 牛肉を細切りにして、刻んだ調味料、醤油、紹興酒に着けて30分おく
  6. フライパンに油を敷き、しし唐と肉を炒める
  7. 火が通ったら水溶き片栗粉でとろみをつける
  8. 最後にクルミを盛り付けて完成

クルミ、赤唐辛子、しし唐は臓腑を温める効果を持っています。

他にもエビ、イワナ、羊肉などが陽虚症に有効な素材です。

ちなみに牛肉は補血類であり、血を養ってくれる食薬ですよ。

 

薬膳料理のレシピ12 体を潤す

たまも
たまも

次は体内の潤いが減りほてり、微熱、喉が渇きやすいなどの状態を改善するレシピの紹介です。

豚肉のゴマチーズ焼き

材料

  • 豚肉(生姜焼き用)300g
  • 粉チーズ 50g
  • ごま 適量
  • 醤油 こさじ1
  • 塩、胡椒 少々

作り方

  1. 豚肉に塩コショウで下味を付ける
  2. 粉チーズとごまは混ぜておく
  3. 豚肉を焼き色が付くまで焼く(片面だけ)
  4. 豚肉を裏返し、ゴマとチーズを混ぜたものを振りかける
  5. チーズが少し溶けてきたら醤油を掛けて完成

豚肉、チーズ、ゴマは体液を増やし、体に潤いを与えてくれる素材です。

非常に身近な素材なので使いやすいですね。

さくたろう
さくたろう

ヨーグルトなどの乳製品や卵なども体を潤してくれるものだよ!

私は体の潤いがなくなりやすいタイプなので、毎日ヨーグルトを食べるようにしています。

人それぞれ足りなくなりやすいものが違うので、自分には何が必要なのか分かるようになると健康管理をしやすいです。

たまも
たまも

自分の体の変化に気付けるようになると、必要な素材を見付けやすくなります。

 

薬膳料理のレシピ13 美肌

薬膳料理のレシピ 美肌について

美肌には補気、補血、滋陰、清熱がよく使われる

たまも
たまも

美肌のための薬膳は基本的に血、気、体内の液体を増やす方法を取ります。

他には熱を取るという方法も使われやすいですね。

ハト麦と黄耆(おうぎ)のごはん

材料

  • ハト麦 2分の1カップ
  • うるち米 1,5カップ
  • 黄耆(おうぎ) 20g

作り方

  1. ハト麦は一晩水に浸してから、柔らかく茹でる
  2. 黄耆は水4カップで水量が半分になるまで煮る
  3. うるち米、ハト麦、黄耆をハト麦のゆで汁、黄耆の薬汁と一緒に炊く

ハト麦にはむくみを取る効果と同時に、五臓の脾と肺を補う効果があります。

脾と肺はどちらも気に深く関係しており、補う事で気の働きを助けられるんです。

黄耆(おうぎ)は気を養う効果が非常に高い事で知られています。

うるち米も気を養う食薬としてよく使われているんですよ。

 

薬膳茶最強説

さくたろう
さくたろう

薬膳は毎日使う事によって少しずつ体質を改善していくものなんだよね!

たまも
たまも

その通りです。

だからこそ、毎日狙っている効果を持つ薬膳料理を食べる事をお勧めします。

さくたろう
さくたろう

でも、実際には結構手間が掛かったりして、毎日作るのは難しいと思う人も少なくないんだよね……。

たまも
たまも

あなたの自己紹介をしているようですね。

さくたろう
さくたろう

だから工夫しましたよ!

簡単にすぐ作れる薬膳を毎日使ってますし!

たまも
たまも

せっかくですから、朔太郎くんがしている工夫を教えてもらいましょうか。

 

さくたろう
さくたろう

(教えてもらう時くらい上から目線じゃなくてもいいじゃん……)

 

私がしている工夫というのは薬膳茶を使うという方法です。

早いものであれば2、3分くらいで出来上がりますし、作る時間が長いものでもタイマーをセットして放置しています。

非常に手軽で作りやすいので、毎日使うなら薬膳茶を強くお勧めします。

薬膳茶を作るためにはどの素材がどのような効能を持っているのかを知らなければなりません。

簡単にこちらの記事にまとめてあります。

薬膳料理の効果ってなに?食べると何に効くものなの?
さくたろう こんにちはー、国際薬膳師の朔太郎です! たまも 朔太郎くんの先生、玉藻です。 さくたろう 先生、「薬膳料理ってどんな効果が...

私は100均でお茶のパックを買って、それに素材を入れてストックしているんです。

仕事中でもお茶のパックに熱湯を注げばすぐ薬膳茶が出来るので、非常に重宝しています。

毎日薬膳料理を作るのが大変だと思う人は、まず薬膳茶から始めてみると良いでしょう。

 

まとめ

さくたろう
さくたろう

今回の記事をまとめていくよー!

  • 薬膳料理を作るなら素材の持っている効能を知ると良い
  • 最初はレシピだけ覚えておけば、自然と効能が頭に入る
  • 薬膳茶は作りやすいので初心者にもおすすめ
さくたろう
さくたろう

実際に薬膳料理を作ってみて、効果を確かめてみて欲しいな!

たまも
たまも

効果が感じられると薬膳をもっと深く知りたくなりますよ。

さくたろう
さくたろう

薬膳はいくら勉強しても、作って効果を感じられなければ意味がないからね!

たまも
たまも

最後までご覧くださり、ありがとうございました。

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